犬のノミ、マダニ予防について【越谷どうぶつ病院】

犬のノミやマダニの予防は、犬の健康維持と寄生虫病の感染リスクを減らすためにとても重要です。

ノミやマダニはかゆみやアレルギー反応を引き起こすだけでなく、病原体を運び犬や人に感染させることもあります。

ここではノミ・マダニの予防方法や、その予防薬について解説します。

 

 

ノミとマダニのリスク

  • ノミ: 皮膚炎やかゆみの原因になります。

さらに、ノミにかまれると、犬の体内に寄生虫(瓜実条虫など)が移行する可能性があります。

  • マダニ: マダニはバベシア症やライム病、エールリヒア症といった病気を引き起こすリスクがあり、重篤な場合、貧血や臓器のダメージを引き起こすこともあります。

 

予防方法

  • 月に1回の予防薬: ノミ・マダニ予防のためには、動物病院で処方されるスポットオンタイプの薬や飲み薬が一般的です。

月に1回投与することで効果を持続させます。

  • 首輪タイプの予防器具: マダニ防止用の首輪もあります。

長期間効果が持続するものが多いですが、首輪の状態を定期的にチェックし、皮膚に異常がないか確認してください。

  • 環境の清潔: ノミやマダニの幼虫や卵は環境中にも生息します。

特に犬がよく寝る場所やケージ、カーペットなどは定期的に掃除機をかけ、洗浄すると予防効果が高まります。

 

 

予防のタイミングと頻度

地域や季節によっては、年間を通して予防が推奨されます。特に春(3月)から秋(11月)にかけてはノミやマダニの活動が活発になるため、月に一度の予防を確実に行いましょう。

 

予防薬のタイプ

 

犬用のノミ・マダニ予防薬には、いくつかのタイプがあります。

それぞれの薬には異なる特徴や効果があり、犬のライフスタイルや健康状態に合わせて選ぶことができます。

以下は代表的な予防薬とその特徴です。

 

スポットオンタイプ

首や肩甲骨あたりに数滴垂らす液体タイプの薬剤で、皮膚から成分が吸収されて体全体に行き渡ります。

通常は月に1回使用します。

  • 長所: 投与が簡単で、体全体をカバーできるため、ノミ・マダニの予防に効果的です。
  • 短所: 投与後は数時間、薬剤がついた部分を触らないようにする必要があります。

水に濡れると効果が減少する場合もあります。フィプロスポット プラス ドッグ | 共立製薬株式会社

内服タイプ

錠剤やチュアブル(おやつ型)の薬です。

口から飲ませることで、体内に成分が吸収され、ノミ・マダニが噛むことで効果を発揮します。

月に1回または3か月に1回のものが多く、薬によって効果期間が異なります。

 

  • 長所: 薬を飲むだけで済むため、皮膚に薬を付けたくない犬や飼い主に適しています。

水遊びやシャンプーをしても効果が持続します。

  • 短所: 薬の成分が体内に入るため、まれにアレルギー反応を起こすことがあります。

食事に混ぜるかおやつのように与える必要があります。

当院では安全性と予防の確実性からフィラリア予防もできるオールインワン製剤(おやつタイプ)をオススメしています。

オールインワン製剤はノミやマダニ、フィラリアに加え、消化管内寄生虫や疥癬、ニキビダニなどの皮膚病も予防することが出来ます。

 

 

もしノミやダニがついてしまったら?

犬がノミやダニに感染してしまった場合、迅速に対応することで症状の悪化や二次感染のリスクを減らすことができます。以下は、

ノミやダニが付着してしまった場合の対処方法です。

 

ノミの駆除

ノミは繁殖力が非常に高いため、見つけ次第早めに対策をすることが大切です。

 

ノミの除去手順

  • 専用のノミ取り用くしを使って、毛を丁寧にとかし、ノミを除去します。

くしで取ったノミは、石鹸水に浸けて駆除します。

  • ノミ駆除シャンプーやスプレーを使用するのも効果的です。

ただし、すべての犬がスプレーやシャンプーを好むわけではないため、嫌がる場合は無理に行わないようにしましょう。

  • ノミ用の駆除薬(スポットオンや内服タイプなど)を使用します。

特に、駆除薬は再感染を防ぐ効果もあるため、獣医師の指示に従って使用してください。

  • 環境も徹底的に清掃しましょう。

ノミの卵や幼虫は環境中にも残ることがあるため、犬がよくいる場所(寝床やカーペット、家具の隙間など)は、掃除機をかけ、適切な消毒剤を使用します。

獣医師への相談

  • ノミの数が多く、皮膚がかゆみや炎症を起こしている場合は、当院へご相談ください。場合によっては、ステロイドや抗ヒスタミン薬でかゆみを抑える治療が必要になることがあります。

 

 

マダニの駆除

マダニは犬の皮膚にしっかりと噛み付くため、無理に引っ張ると頭部が残ってしまい、炎症を引き起こすことがあります。

マダニの除去手順

  • ピンセットを使って、マダニの口器をしっかり掴み、まっすぐ引き抜きます。

回したり急に引っ張ったりしないように注意しましょう。

 

  • 除去後は噛まれた部分を消毒し、数日間観察します。

かゆみや腫れがひどい場合は、当院へご相談ください。

 

家の環境の清掃

ノミやマダニの卵や幼虫は環境中にも存在するため、犬の体だけでなく周囲の清掃が重要です。

  • 掃除機での清掃: カーペット、ソファ、ベッド、クッションなど、犬がよくいる場所を徹底的に掃除します。
  • シャンプーや洗浄: 寝具やクッションは熱湯で洗浄し、ノミやダニの卵や幼虫を駆除します。
  • 環境用駆除スプレー: 必要に応じて、環境に使用できる駆除スプレーを利用し、ノミやダニの生息場所を減らします。

 

 

越谷市、レイクタウン、草加市、春日部市、吉川市の方で、犬、のノミ・マダニ予防をお考えの方は当院へご相談ください。

 

越谷どうぶつ病院

院長 岩岡