【猫のけいれん】原因・症状・治療法を獣医師が徹底解説｜越谷どうぶつ病院
【猫のけいれん】原因・症状・治療法を獣医師が徹底解説｜越谷どうぶつ病院
目次
- 猫のけいれんとは？
- 猫のけいれんの主な症状
- 猫のけいれんの原因
- 動物病院に行くべき目安
- 猫のけいれんの治療法
- 越谷どうぶつ病院での治療の特徴
- 越谷どうぶつ病院の症例紹介
- ご自宅でできる対処法
- 猫のけいれんの予防
- よくある質問
- まとめ
猫のけいれんとは？
猫のけいれんとは、脳の神経活動が異常に興奮することで、 体が震える・手足が突っ張る・意識を失うなどの症状が突然起こる状態を指します。 数秒で終わるものから数分続くものまで様々です。
けいれんは緊急性が高いケースも多く、 一度でもけいれんが起きたら、早めの受診が推奨されます。
猫のけいれんの主な症状
● 全般性けいれん（全身性）
- 体全体がガクガク震える
- 手足を突っ張る
- 口をくちゃくちゃ動かす
- 涎が出る
- 失禁
- 意識がない
● 部分性けいれん（焦点性）
- 顔や片足だけがピクピクする
- 意味のない行動（歩き回る・走り出す）
● けいれん前後の様子
- 発作前：落ち着かない・隠れる
- 発作後：ボーッとする・ふらつく
発作の様子は動画で撮っておくと診断に非常に役立ちます。
猫のけいれんの原因
● 特発性てんかん
原因が特定できず、脳の電気活動が異常に興奮するタイプ。 若い猫で多く見られます。
● 脳の病気
- 脳腫瘍
- 脳炎（ウイルス・免疫性）
- 水頭症（特に若齢）
● 代謝性疾患
- 肝臓病（肝性脳症）
- 腎不全
- 低血糖（子猫・糖尿病治療中）
- 電解質異常（Na/Kバランス異常）
● 中毒
- 植物（ユリなど）
- 医薬品（誤飲）
- 殺虫剤・防虫剤
● 外傷（頭部の打撲）
原因が多岐にわたるため検査が非常に重要です。
動物病院に行くべき目安
以下の場合はすぐに受診してください。
- 初めてのけいれん
- 数分以上けいれんが続く
- 短時間に何度も発作を繰り返す
- 意識が戻らない
- 頭部の怪我後にけいれんが出た
- 子猫・高齢猫のけいれん
けいれんが5分以上続く場合は命に関わる緊急状態です。
猫のけいれんの治療法
● 抗てんかん薬
- フェノバルビタール
- ゾニサミド
- ジアゼパム（急性期）
● 原因疾患の治療
脳腫瘍・脳炎・肝臓病など、原因に合わせて治療します。
● 代謝異常の補正
- 点滴
- 血糖値調整
- 電解質バランスの正常化
● 中毒の治療
早期の解毒や支持療法が必要です。
● 中医学（漢方・鍼灸）
てんかん体質の猫では、漢方や鍼灸治療の併用により発作頻度が減少するケースがあります。
越谷どうぶつ病院での治療の特徴
- けいれん・てんかん症例の診療経験が豊富
- 血液検査・画像検査で原因を丁寧に特定
- 長期管理のための薬剤調整を丁寧に実施
- 漢方・鍼灸など統合治療を併用可能
- 高齢猫の脳疾患にも対応
越谷どうぶつ病院の症例紹介
▶ 2歳・オス（特発性てんかん）
短時間のけいれん発作を繰り返し来院。 血液検査や画像検査で他疾患を除外し、抗てんかん薬を開始。 発作頻度が大幅に減少し、安定した状態を維持。
▶ 14歳・メス（脳腫瘍）
急なけいれんで来院。画像検査で脳腫瘍を疑い、対症療法と発作コントロールを継続。 ご家族と相談しながら生活の質を重視する治療計画を実施。
ご自宅でできる対処法
- けいれん中は触らず見守る（怪我に注意）
- 周囲の物をどかして安全確保
- 発作の様子を動画で記録
- 高いところに登らない環境づくり
- 服薬を必ず継続する
けいれん時に口に物を入れるのは危険です。絶対にしないでください。
猫のけいれんの予防
- 誤飲防止
- ストレスの少ない生活
- 適切なワクチン接種
- 定期健診で基礎疾患を早期発見
- 体調変化の早期チェック
よくある質問
Q. 猫のけいれんは治りますか？
A. 原因により異なります。特発性てんかんは薬で発作をコントロールできます。
Q. けいれんが1回だけなら様子見でいい？
A. 初回のけいれんは必ず受診してください。
Q. けいれんは続けて起きる？
A. 間隔をあけて繰り返すタイプ、短時間で何度も起きるタイプがあります。
Q. けいれんはうつる病気？
A. うつりません。ただし中毒・感染症が背景の場合もあります。
まとめ
猫のけいれんは、てんかん・脳の病気・代謝異常・中毒など多くの原因によって起こります。 緊急性が高い場合も多いため、けいれんが起きたら早めの受診が安心です。
越谷市、レイクタウン、草加市、春日部市、吉川市の方で、猫のけいれんでお困りの方は当院へご相談ください。
越谷どうぶつ病院
院長 岩岡
