【猫の乳腺腫瘍】症状・原因・治療法を獣医師が徹底解説｜越谷どうぶつ病院
【猫の乳腺腫瘍】症状・原因・治療法を獣医師が徹底解説｜越谷どうぶつ病院
目次
- 猫の乳腺腫瘍とは？
- 猫の乳腺腫瘍の主な症状
- 猫の乳腺腫瘍の原因
- 動物病院に行くべき目安
- 猫の乳腺腫瘍の治療法
- 越谷どうぶつ病院での治療の特徴
- 越谷どうぶつ病院の症例紹介
- ご自宅でできる対処法
- 猫の乳腺腫瘍の予防
- よくある質問
- まとめ
猫の乳腺腫瘍とは？
猫の乳腺腫瘍は、乳腺にできる腫瘍で約80〜90%が悪性（乳がん）と言われています。 犬よりも悪性率が高く、進行が早い特徴があるため、早期発見・早期治療がとても重要です。
特に未避妊のメスでは発生率が高く、高齢になるほどリスクは上昇します。
猫の乳腺腫瘍の主な症状
- 乳腺部分にしこり（硬い塊）
- しこりが急に大きくなる
- 皮膚が赤い・ただれる
- 乳頭からの分泌物（膿・血）
- 周囲のリンパ節の腫れ
- 食欲低下・体重減少（進行時）
- 呼吸が苦しくなる（肺転移時）
しこりは多くの場合、痛みがないため気づくのが遅れがちです。
猫の乳腺腫瘍の原因
● ホルモン（未避妊が最大リスク）
避妊手術をしていないメス猫は発症リスクが非常に高くなります。
● 遺伝的要因
● 高齢（7歳以上でリスク増加）
● 慢性的な乳腺の炎症
● ホルモン剤の使用歴
避妊目的以外のホルモン治療の副作用として報告があります。
動物病院に行くべき目安
以下の症状があればすぐ受診をおすすめします。
- 乳腺部分に小さなしこりがある
- しこりが急に大きくなった
- 乳頭から出血・膿がある
- 皮膚がただれて痛そう
- 複数のしこりがある
乳腺腫瘍は早期治療が予後を左右します。
猫の乳腺腫瘍の治療法
● 外科手術（最も重要）
猫の乳腺腫瘍治療の基本は早期の乳腺切除手術です。 腫瘤周囲だけでなく、片側または両側の乳腺を広く切除することが推奨されます。
● 抗がん剤治療
腫瘍のタイプや進行度に応じて併用します。
● 痛み・炎症のコントロール
● 体力サポート（栄養管理・漢方）
治療中の体力維持を目的に補助療法を行います。
越谷どうぶつ病院での治療の特徴
- 小さなしこりでも迅速に細胞診（針検査）で評価
- レントゲン・エコーで転移の有無を詳細にチェック
- 外科手術に対応し早期治療を実施
- 術後の抗がん剤・体力サポート治療も可能
- 生活に合わせた治療プランを提案
越谷どうぶつ病院の症例紹介
▶ 12歳・メス（未避妊）
小さなしこりを発見し診察。細胞診で腫瘍疑いとなり早期手術を実施し、転移はなく良好に回復。
▶ 10歳・メス（多発性乳腺腫瘍）
複数のしこりがあり片側乳腺を切除。術後に抗がん剤治療を併用し現在も安定。
▶ 7歳・メス（避妊済）
稀ですが避妊後でも発症するケース。経過観察から早期手術で良好な経過。
ご自宅でできる対処法
- 乳腺のしこりを定期的に触ってチェック
- しこりのサイズを記録する
- しこりが大きくなったらすぐ受診
- 術後ケア（傷の保護・カラー着用）
- 食欲・元気の変化を毎日確認
※しこりを揉んだり押すのは腫瘍刺激となるため避けましょう。
猫の乳腺腫瘍の予防
- 早期避妊手術（最も効果的）
- 定期的な乳腺チェック
- しこりの発見は早期受診
避妊手術は生後6ヶ月前後で行うことで乳腺腫瘍の発症リスクを大幅に下げます。
よくある質問
Q. 小さなしこりでも検査するべき？
A. はい。猫の乳腺腫瘍は悪性が多いため、小さくても要検査です。
Q. 手術は必要ですか？
A. 乳腺腫瘍の治療は早期の外科手術が基本です。
Q. 再発しますか？
A. 再発の可能性はあり、広範囲切除が推奨されます。
Q. 避妊していれば安心？
A. リスクは大幅に下がりますが100%ではありません。
まとめ
猫の乳腺腫瘍は悪性の割合が高く、進行すると転移や全身症状を引き起こします。 特に大きくなるスピードが速いため、早期発見・早期手術がとても重要です。 しこりを見つけたらすぐに受診し、適切な治療を行うことで予後が大きく変わります。
越谷市、レイクタウン、草加市、春日部市、吉川市の方で、猫の乳腺腫瘍の治療をお考えの方は当院へご相談ください。
越谷どうぶつ病院
院長 岩岡
