【犬のクッシング症候群】症状・原因・検査・治療法を獣医師が徹底解説|越谷どうぶつ病院

【犬のクッシング症候群】症状・原因・検査・治療法を獣医師が徹底解説|越谷どうぶつ病院

 

目次


犬のクッシング症候群とは?

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)は、副腎皮質ホルモン(コルチゾール)の過剰分泌によって起こる内分泌疾患です。 特に中高齢の犬に多く見られ、ゆっくり進行するため「老化だと思って見過ごされる」ケースも多い病気です。

体の中で必要以上にホルモンが作られることで、 多飲多尿、食欲増加、お腹が膨らむ、脱毛などさまざまな症状が現れます。


主な症状

  • 水をたくさん飲む(多飲)
  • 尿の量が増える(多尿)
  • 食欲が異常に強くなる
  • お腹がふくらむ(ポッコリ腹)
  • 脱毛・左右対称の薄毛
  • 皮膚が薄くなる/黒ずむ
  • 筋力低下
  • 疲れやすい
  • 感染症にかかりやすい
  • 呼吸が荒い・パンティング

これらが揃っている場合、クッシング症候群の可能性が高いと考えられます。


原因

原因は大きく3種類に分類されます。

● ① 下垂体性クッシング症候群(最も多い)

脳の下垂体に良性腫瘍ができ、ホルモンを過剰に分泌するタイプ。 約80〜85%がこのタイプとされています。

● ② 副腎腫瘍によるもの

副腎に腫瘍(良性・悪性)ができ、コルチゾールが過剰に出るタイプ。

● ③ ステロイド薬の長期使用

治療として使うステロイドを長期間使用することで発症することがあります。


動物病院に行くべき目安

次のような症状が複数当てはまる場合は検査をおすすめします。

  • 水を飲む量が急に増えた
  • お腹が膨らんできた
  • 食欲が旺盛すぎる
  • 左右対称の脱毛
  • 皮膚が黒ずむ・薄くなる
  • 老化だと思っていたが症状が進んでいる

早期発見でコントロールしやすくなり、 生活の質(QOL)を大きく改善できます。


治療法

● ① 内服薬(トリロスタン)

クッシング症候群の治療の中心となる薬です。 1日1〜2回投薬し、過剰なホルモンを抑えます。

● ② 副腎腫瘍の場合の外科手術

腫瘍が原因の場合は手術が適応となる場合があります。 精密検査が必要です。

● ③ 合併症の治療

  • 膀胱炎
  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 皮膚炎

● ④ 漢方・鍼灸(体質改善)

副腎疲労、慢性疾患、免疫バランスの乱れなど、 中医学的アプローチを求められるケースでは 漢方を併用することで全身のバランスを整えます。


越谷どうぶつ病院での治療の特徴

  • ACTH刺激試験など専門的な内分泌検査が可能
  • 血液検査・エコー検査を即日実施
  • 副腎腫瘍の早期発見に注力
  • 内服治療の細やかな管理(ホルモン値の定期チェック)
  • 漢方・鍼灸の統合医療にも対応

越谷どうぶつ病院の症例紹介

▶ 11歳・ミニチュアダックス(多飲多尿)

ACTH刺激試験で診断。投薬治療を開始し、飲水量が安定。

▶ 9歳・トイプードル(脱毛)

下垂体性クッシング症候群。投薬により脱毛が改善。

▶ 13歳・柴犬(副腎腫瘍)

エコー検査により副腎腫瘍を発見。専門施設へ手術紹介。


ご自宅でできる対処法

  • 水を十分に飲める環境を作る
  • 運動は軽めに調整する
  • 体重管理(肥満は悪化因子)
  • 皮膚の清潔を保つ
  • 定期的な通院と検査を継続する

※自己判断で薬を止めたり量を変えることは危険です。


予防

明確な予防法はありませんが、 早期発見と継続的な健康診断が重症化を防ぐ最大のポイントです。

  • 年に1〜2回の血液検査
  • シニア期(7歳以上)は特に注意
  • 体重や飲水量の変化を記録する

よくある質問

Q. クッシング症候群は治りますか?

A. 完治ではなく「コントロール」が目的の病気です。内服治療で生活の質は大きく改善します。

Q. 薬は一生飲む必要がありますか?

A. 多くの場合、継続的な服用が必要です。

Q. 手術が必要なケースは?

A. 副腎腫瘍が原因の場合、手術が検討されます。

Q. 老化とどう見分ければいい?

A. 「多飲多尿+お腹が膨らむ+脱毛」は老化ではありません。検査をおすすめします。


まとめ

クッシング症候群は中高齢犬に多く、 多飲多尿・お腹の膨らみ・脱毛・食欲増加が特徴的です。

進行性の内分泌疾患ですが、早期に治療を開始すれば 生活の質を大きく改善できます。

越谷市、レイクタウン、草加市、春日部市、吉川市の方で、犬のクッシング症候群の検査・治療をお考えの方は当院へご相談ください。
越谷どうぶつ病院
院長 岩岡