【犬の急性腎不全・慢性腎不全・尿毒症】命に関わる腎臓の病気を正しく理解し、早期治療につなげるために|越谷どうぶつ病院

【犬の急性腎不全・慢性腎不全・尿毒症】命に関わる腎臓の病気を正しく理解し、早期治療につなげるために|越谷どうぶつ病院

 

目次


犬の腎不全とは?(急性腎不全・慢性腎不全)

腎不全とは、腎臓の働きが低下し、本来処理されるべき老廃物が体内に溜まってしまう状態です。 重症化すると尿毒症となり、命に関わる危険な状態になります。

● 急性腎不全とは

突然腎機能が低下し、急激に症状が悪化する病気です。 早期治療ができれば回復の可能性がありますが、対応が遅れると命に関わります。

● 慢性腎不全とは

時間をかけて腎臓の機能が徐々に低下していく病気です。 高齢犬に非常に多く、治療は進行を遅らせ、生活の質を保つことが目的となります。

● 尿毒症とは

腎臓の働きが大きく低下し、老廃物が血液中に溜まり中毒症状を起こした状態です。 緊急治療が必要です。


主な症状

● 初期症状

  • 水をよく飲む
  • 尿量が増える
  • 体重減少
  • 食欲が落ちる

● 中等度

  • 食欲廃絶
  • 吐き気・嘔吐
  • 元気消失
  • 口臭(アンモニア臭)

● 重度(尿毒症)

  • ひどい脱水
  • 痙攣・ふらつき
  • 意識低下
  • 尿が出ない(無尿・乏尿)

腎不全は進行するまで気づかないことが多く、早期発見が非常に重要です。


原因

● 急性腎不全の原因

  • 脱水(熱中症・嘔吐下痢)
  • 腎臓の急性炎症
  • 中毒(ブドウ・レーズン・ユリ・薬物)
  • 感染症(レプトスピラなど)
  • 尿路閉塞

● 慢性腎不全の原因

  • 加齢による腎臓の萎縮
  • 遺伝的素因
  • 慢性腎炎
  • 過去の急性腎障害の後遺症

どちらも早期発見が予後を大きく左右します。


動物病院に行くべき目安

  • 水を飲む量が増えている
  • 尿の量が増えた / 逆に減っている
  • 食欲が落ちた
  • 嘔吐を繰り返す
  • 元気がない
  • 口臭が強い
  • 痙攣 / 意識が朦朧(緊急)

“多飲多尿(よく飲み・よく出す)” は腎臓病の初期サイン。 見逃さず、早めの血液検査をおすすめします。


治療法

● ① 点滴治療(急性・慢性どちらでも重要)

腎臓の負担を減らし、老廃物を排出させる最も基本となる治療です。 急性腎不全では特に迅速な点滴が回復の鍵となります。

● ② 内服薬

  • 降圧薬(ACE阻害薬)
  • リン吸着剤
  • 吐き気止め
  • 胃酸抑制薬

● ③ 食事療法(腎臓専用フード)

慢性腎不全の治療の中心となるのが腎臓病専用食です。 リン・タンパク質を最適に管理し、腎臓の負担を軽減します。

● ④ 皮下補液

慢性腎不全では、自宅での皮下点滴が有効な場合があります。

● ⑤ 尿路閉塞の解除(急性腎不全原因)

結石などで尿道が詰まっている場合、速やかに解除する必要があります。

● ⑥ 集中治療(重度尿毒症)

酸素室・静脈点滴・血圧管理など、集中的な治療を行います。


越谷どうぶつ病院での治療の特徴

  • 即日検査(血液検査・尿検査・エコー・X線)で早期診断
  • 腎不全ステージ分類(IRIS分類)に基づく治療
  • 急性腎不全への迅速点滴治療に対応
  • 皮下点滴の指導で自宅ケアもサポート
  • 腎臓病用フードの選び方を個別に提案
  • 高齢犬の腎臓サポート漢方も併用可能

越谷どうぶつ病院の症例紹介

▶ 8歳・柴犬(急性腎不全)

嘔吐と食欲廃絶で来院。点滴治療と入院管理で数日後に改善。

▶ 12歳・シーズー(慢性腎不全・ステージ3)

多飲多尿が続き受診。食事療法と皮下点滴で安定維持中。

▶ 14歳・ミニチュアダックス(尿毒症)

意識低下で緊急来院。集中治療で改善し在宅ケアへ移行。


ご自宅でできる対処法

  • 新鮮な水を常に用意する
  • 腎臓病専用フードを継続する
  • おやつを控える(リン・塩分が多い)
  • 体重変化を記録する
  • 嘔吐・食欲の変化はすぐ相談
  • 必要に応じて自宅皮下点滴

予防

  • 年2回の血液検査(シニア犬は必須)
  • 脱水を防ぐ
  • 中毒物(ブドウ・ユリ・薬)に注意
  • 尿路閉塞の早期発見
  • 持病の早期治療

よくある質問

Q. 腎不全は治りますか?

A. 急性腎不全は回復する場合があります。慢性腎不全は治りませんが進行を遅らせることができます。

Q. 水を飲む量が増えています。腎臓病ですか?

A. 初期症状の可能性があります。血液検査をおすすめします。

Q. 尿毒症は治りますか?

A. 緊急治療で改善することがありますが、命に関わる状態です。

Q. 食事療法だけでも効果がありますか?

A. 早期の慢性腎不全には非常に効果があります。


まとめ

犬の腎不全(急性・慢性)は命に関わる重大な病気で、 初期症状の「多飲多尿」や「食欲低下」を見逃さないことが大切です。

早期発見と適切な治療で、 進行を遅らせ、生活の質を大きく改善することができます。

気になる症状がある場合は、お早めにご相談ください。

越谷市、レイクタウン、草加市、春日部市、吉川市の方で、犬の腎不全・尿毒症の検査・治療をお考えの方は当院へご相談ください。
越谷どうぶつ病院
院長 岩岡