狂犬病予防接種は本当に必要なの?
2019.03.11
平成31年度の狂犬病予防接種が始まりました。
役所からおハガキが届きましたら、おハガキをご持参の上、市が4月に開催する集合注射会場か当院へお越しください。(集合注射の会場は越谷市のホームページにてご確認下さい。)
飼い犬の狂犬病予防接種は飼い主様の義務ですが、今では日本では発生の無い病気ですし、予防の必要なんて無いのでは、とお考えの方もいらっしゃるかと思います。
現在、農林水産省が指定している狂犬病清浄国(地域)は日本の他にアイスランド、オーストリア、ニュージーランド、フィジー諸島、ハワイ、グアムのみとなっています。
私が以前2年程住んでいたパラオ共和国も狂犬病は一見なさそうでしたが、調査する人もいなければ予防もされていませんので清浄とは言えないようです。
日本はかつて狂犬病が発症しておりましたが現在では撲滅されています。
話は変わりますが、最近テレビなどで豚コレラのニュースがよく見られます。岐阜県で発見された豚コレラは現在、近隣の他県まで広がっているようです。
豚コレラは伝播力が強く致死率高いため、感染している豚が見つかると、感染が疑われる豚を含め数千頭にもおよぶ豚が殺処分されます。
殺処分の作業を担うのは公務員獣医師の他に、自衛隊員、市・県の職員の方々などです。
もし狂犬病が発生したら、同様のことが犬で起こるかもしれません。家畜ではありませんから同様とは言わないまでも、亡くなる人(人間)も出るでしょうし、殺処分される犬も少なくないかもしれません。
狂犬病を撲滅できたのもかけがえのない犠牲があったからであろうと思います。
その犠牲を無駄にしないためにも狂犬病予防接種は受けたほうがよいと個人的には思っています。