犬の下痢について その原因や対処法について解説 【越谷どうぶつ病院】

犬の下痢の原因にはストレスや食餌、感染症やがんなど様々な原因が存在します。便の状態もその原因により軟便や水様便、血便やゼリー状の粘膜便など様々です。どんなときに動物病院へ受診するか、または自宅で様子を見ても良いか解説していきます。

【犬の下痢の原因】

ストレス

ストレスが原因となる下痢は下痢の原因の中でも比較的多く見られます。ペットホテルやトリミングなど犬が不安を感じて下痢を起こすこともあれば、旅行や年末年始の親族の訪問など犬にとって楽しいイベントが原因となることもあります。症状は軟便程度のときもあれば血便がでるときもあります。元気で食欲がある場合が多いですが、元気・食欲がなくなり、吐きも伴うこともあります。症状は比較的短期間で治ることが多く、自然に回復することもありますが、すぐに治らない場合や症状が元気や食欲がない場合は動物病院への受診をお勧めします。

 

食餌性/誤食

普段食べなれないものや脂質を多く含むものを食べたときは下痢をしやすくなります。また散歩中に何かを拾い食いしたり、飼い主さんが見ていない間に異物や人間の食べ物を食べた時も下痢をする場合があります。心当たりがあれば診察時におっしゃってください。

感染症

下痢を起こす感染症にはウイルスや細菌、寄生虫感染などがあります。無治療の場合は症状がやや長引くことが多く、発熱や嘔吐、食欲不振が見られる場合もあります。子犬が重度のウイルス感染や寄生虫感染を受けた場合、命に関わることもあるため、子犬がひどい下痢をしているときは早めに動物病院へ受診すべきです。細菌や寄生虫は糞便検査により診断するため、動物病院へ受診される際は便をご持参ください。ウイルスの場合は血液検査やPCR検査が必要になる場合があります。

 

アレルギー

アレルギーによる下痢は比較的若い犬によく見られます。特定の食品を食べてすぐ下痢をすることもあれば、普段の食餌にアレルゲンが含まれていて、下痢ではないものの、普段から便が柔らかかったり、回数が多い(1日3回以上する)場合があります。下痢のほかに嘔吐や顔の腫れ、皮膚の痒みが見られることもあります。診断にはアレルギー用のフードを試すか、アレルギー検査を行います。

 

内臓疾患や癌

内臓疾患や癌による下痢は軟便から始まり徐々に悪化していくことが多いです。最初は整腸剤や下痢止めなどの対症療法に反応し一時的に治りますが、その後再発し、徐々にひどくなっていきます。数週間に及ぶ下痢や、普段、下痢をしない犬が高齢になってから下痢を繰り返す場合は動物病院へ受診し詳しく検査を受けることをお勧めします。糞便検査、血液検査、レントゲン検査、超音波検査、内視鏡検査など複数の検査を組み合わせて診断します。

 

【いつ動物病院へ受診すべきか】

下痢以外の症状がなく、元気や食欲が普段通りある場合は直ぐに病院へ受診しなくても自然に治る場合もあります。ご家族の都合により病院へ来院するか判断してください。下記の項目に該当する場合は、受診をお勧めします。

 

・数日様子をみても改善する様子がない

・下痢と嘔吐が見られ、食欲がない

・頻繁に下痢をしており、血便やゼリー状の粘液が出る。

・元気・食欲がない。

・すでに薬を処方されているが改善しない

・薬を飲むと良くなるが、やめると再発する

・2週間以上軟便や下痢が続いている

 

【自宅での対処法】

犬が下痢をしているときは、おやつなどの消化に負担のかかるものはやめましょう。飲み水も腸から吸収しにくい状態になっているため、がぶ飲みするとそのまま水下痢となって出てきます。食欲がある場合は、ふやかしたドッグフードを与えてみるのもおすすめです。食欲がない場合は動物病院へ受診しましょう。来院する場合はできるだけ新鮮な便をご持参ください。

 

 

越谷市、レイクタウン、草加市、春日部市、吉川市の方で、犬が下痢でお困りの際は当院へお越しください。

 

越谷どうぶつ病院

院長 岩岡