【猫の咳】原因・症状・治療法を獣医師がわかりやすく解説｜越谷どうぶつ病院
【猫の咳】原因・症状・治療法を獣医師がわかりやすく解説｜越谷どうぶつ病院
目次
- 猫の咳とは？
- 猫の咳の主な症状
- 猫の咳の原因
- 動物病院に行くべき目安
- 猫の咳の治療法
- 越谷どうぶつ病院での治療の特徴
- 越谷どうぶつ病院の症例紹介
- ご自宅でできる対処法
- 猫の咳の予防
- よくある質問
- まとめ
猫の咳とは？
猫の咳とは、気道に入った異物・炎症・感染などを排除しようとする反射的な反応です。 犬に比べると猫の咳は発生頻度が低いため、咳が出る＝何か異常があると考える方が良いケースが多いです。
特に長く続く咳や苦しそうな咳は、早めの受診が重要です。
猫の咳の主な症状
- コンコン・ゼーゼーという咳
- 痰が絡むような咳
- しゃがみ込む・前かがみになって咳をする
- 呼吸が速い・荒い
- 口を開けて呼吸する（危険）
- 吐き戻しと区別がつきにくい場合もある
咳と思っていたが実は「吐き気」や「逆くしゃみ」であることも多いため、可能なら動画を撮影して見せてください。
猫の咳の原因
● 猫喘息（アレルギー性気管支炎）
猫の咳の代表的原因。 アレルギー反応により気管支が収縮し、ゼーゼー・ヒューヒューと苦しそうな咳が出ます。
● ウイルス・細菌感染（猫風邪）
ヘルペス・カリシウイルス感染により、咳・くしゃみ・鼻水が出ます。
● 寄生虫
- 肺虫
- フィラリア（まれだが可能性あり）
● 心臓病
心不全により肺に水がたまり、咳や呼吸困難が起こることがあります。
● 誤嚥（ごえん）・異物
食べ物や異物が気管に入り、咳が出ることがあります。
● 腫瘍（肺・気管支）
シニア猫では腫瘍が関与するケースもあります。
動物病院に行くべき目安
以下のような場合は早めの診察をおすすめします。
- 咳が数日以上続く
- ゼーゼー・ヒューヒューと音がする
- 呼吸が速く苦しそう
- 食欲・元気が落ちている
- 口を開けて呼吸している（緊急）
- 咳が夜間や運動時に悪化する
呼吸の異常は緊急対応が必要なこともあるため注意が必要です。
猫の咳の治療法
● 猫喘息の治療
- ステロイド（内服・吸入）
- 気管支拡張剤
● 感染症の場合
- 抗生剤
- 抗ウイルス薬
- ネブライザー治療
● 心臓病の場合
- 心臓薬（利尿剤・血管拡張剤など）
● 中医学（漢方・鍼灸）
慢性の咳や喘息では、体質改善を目的とした統合医療（漢方・鍼灸）が症状の緩和に役立つことがあります。
越谷どうぶつ病院での治療の特徴
- 呼吸器疾患の診療経験が豊富
- レントゲン・血液検査・超音波で丁寧に原因を特定
- 猫喘息の長期管理に力を入れている
- ネブライザー・吸入療法に対応
- 中医学を併用した体質改善治療が可能
咳は原因が多岐にわたるため、総合的な検査で見落としのない診断を行います。
越谷どうぶつ病院の症例紹介
▶ 4歳・メス（猫喘息）
夜間に繰り返す発作的な咳で来院。レントゲンで気管支パターンを確認し、猫喘息と診断。 吸入ステロイドを中心に治療し、発作頻度が大幅に減少。
▶ 10歳・オス（心臓病による咳）
咳と呼吸の荒さで来院。心エコーで心筋症が判明。 心臓薬と利尿剤で呼吸状態が改善し、咳も軽減。
ご自宅でできる対処法
- ハウスダストを減らす（こまめな掃除）
- 加湿する（40〜60％）
- 寒暖差に気をつける
- タバコや香水などの刺激物を避ける
- 肥満管理（喘息悪化要因）
呼吸が苦しそうなときは、無理に移動させず安静にさせてください。
猫の咳の予防
- ワクチンで猫風邪予防
- 室内の清潔環境を維持
- アレルゲン対策
- 定期的な健康診断（心臓・呼吸の確認）
猫の咳は多くの病気のサイン。日頃の観察が予防につながります。
よくある質問
Q. 咳と吐き戻しはどう見分ける？
A. 咳は前かがみの姿勢で「コンコン」。吐き戻しは腹部の動きが大きく異なります。動画が最も診断に役立ちます。
Q. 猫喘息は治りますか？
A. 完治は難しいですが、治療で発作を大幅に減らせます。
Q. 咳が1回だけでも受診すべき？
A. 1回だけなら様子見でも良いですが、繰り返す場合は受診をおすすめします。
Q. 咳はうつる病気？
A. 感染症による場合は他の猫にうつります。
まとめ
猫の咳は、猫喘息・感染症・心臓病・腫瘍など多くの原因があります。 早期診断・早期治療で改善しやすいため、咳が続く場合は早めにご相談ください。
越谷市、レイクタウン、草加市、春日部市、吉川市の方で、猫の咳でお困りの方は当院へご相談ください。
越谷どうぶつ病院
院長 岩岡
