健康診断キャンペーン中。

春になり狂犬病予防シーズンが始まりました。それに伴い当院でも健康診断キャンペーンも行っており、すでに多くの方が狂犬病予防接種と一緒に健康診断も行って頂いております。

 

この時期は狂犬病に加え、フィラリアやノミ・マダニの予防も始まるため、動物病院に行く機会が増えると思います。むしろこの時期にしか病院に行く機会がない子もいますよね。

たくさんのペットが来院するからこそ、この時期にほとんどの動物病院が健康診断をおすすめすることと思います。

 

病気の多くはひそかに発生し、すぐには症状を示しません。症状を示したころには重症化していることが少なくありません。

重症化してから治療を開始するのと初期から治療を開始するのとでは動物の負担が大きく異なります。

例えば高齢猫に多い慢性腎不全で例えると、元気・食欲がない状態で来院した慢性腎不全の猫の場合、血液検査をすると腎臓の値がとても高く、場合により入院が必要となります。治療費に高額な費用が掛かりますし、猫も慣れていない入院室に入れられ点滴を腕に24時間繋ぎますので、その負担は少なくありません。治療の甲斐なく病院で亡くなる可能性もあります。

 

一方健康診断で初期の腎臓病を把握できた場合です。初期の初期では食事を腎臓用のフードに変えるだけです。数か月後に再チェックをして進行するようなら初期から使えるお薬やサプリメントを併用します。

この段階では定期的な血液検査は行いますが治療がほぼ自宅で完結するため、あまり頻繁に通院する必要がありません。

投薬や食餌の制限はありますが、大抵は病気の進行が緩やかになり、飼い主様と過ごせる時間が大きく伸びるため、猫にとってはそのほうが幸せです。

健康診断ですべての異常が見つかるわけではありませんし、健康診断をすれば次の健康診断まで病気にならないという保証はありませんが、健康診断をすることによってある程度の予測ができますので是非この機会にペットの健康診断をご検討ください。