うさぎの避妊手術

雌のうさぎは子宮の腫瘍ができやすく、ある論文によっては3歳以上になると50~80%の確率で発生するとの報告があり、また別の論文では5,6歳では発生率80%になるとも言われています。これは犬や猫と比べると明らかに高い数字であり、子宮からの出血により命を落とすうさぎは少なくありません。

当院では繁殖を考えていないうさぎには避妊手術をお勧めしています。

健康なうさぎの麻酔による死亡リスクは約3%と言われています。これは犬や猫と比べ10倍高い数字です。

うさぎはストレスに弱く、ストレスがかかるとアドレナリンと言われるホルモンが放出されます。アドレナリンによりうさぎは心拍数や血圧は急上昇し、

心停止や呼吸停止を起こします。これがうさぎの麻酔管理を難しくしている要因であると私は思います。

高齢で隠れ心臓病をもつうさぎや子宮疾患で貧血のあるうさぎは特に注意が必要です。

当院では6か月齢から1歳までに避妊手術行うことをお勧めしています。手術をお考えの方はご相談ください。

 

獣医師 岩岡