お散歩について
皆さんのわんちゃんはお散歩好きですか?
お散歩大好きで時間になると待ちきれずにそわそわしだす子、車の音や知らない人にちょっとびっくりして早くおうちに帰りたがる子など、
十人十色ならぬ十犬十色かと思います。
お散歩について声を大にしてお伝えしたいことは、ぜひ「散歩=トイレタイム」にしないでほしいという点です。
お散歩が健康に与える効果は絶大!トイレタイムにしてしまうのは非常にモッタイナイ!!
また、それぞれのライフステージごとにお散歩にはいろいろな役割があります。下記にまとめてみましたのでご覧いただければ幸いです。
★子犬期(お散歩スタート時期)
子犬の社会化に大きな影響を与える時期です。いろいろな環境・人、他の犬と接することで多くのことを吸収します。社会化が十分でないと、成犬以降外へ連れ出すのが難しくなってしまうことも・・・。
混合ワクチン(2〜3回)、狂犬病予防接種を実施した後、いよいよお散歩スタートです。
最初のうちは車の音や見慣れない景色・知らない人・犬にびっくりして歩かないこともあるかもしれませんが抱っこ等を取り入れ、少しずつ自力で歩けるように慣らしましょう。
★成犬期
この時期のお散歩の目的としては
・肥満の防止やダイエット
・筋力の強化
・ストレスの解消
・飼い主さんとのコミュニケーション強化
などが挙げられます。
この時期に運動の習慣をしっかりとつけ、適切に運動を行うことが心身共に健康状態を高め、ひいては今後の生活の質にも関係してきます。
また、飼い主さんとのコミュニケーション強化にも、という点についてですが、「普段食事や排泄の世話をしてくれるお母さんより、1日2回散歩へ行くお父さんの方へより懐いている」という話もあり、散歩を通じたコミュニケーションは私たち人間が思っている以上にわんちゃん達にとっては大切なものなのかもしれません。
シニア期
ちょっとした段差でつまづいたり、坂道でふらつくようになってきたらそろそろシニア期の
仲間入りかもしれません。この時期のお散歩の目的としては
・筋力の低下防止
・老化の防止
・ストレス解消
などが挙げられます。
シニア期になるとお家で寝ている時間も増え、散歩へ行っても若い頃のように走ったり、長時間歩き続けることは徐々に減ってきますが、どんなに短時間でも可能なかぎり外へ出る習慣を続けることが大切です。
また、筋力低下に加えて重要な意味を持つのが老化防止の観点から見た場合です。外の音や匂い、いろいろな環境に接することが脳に程よい刺激を与え認知症の防止に役立ちます。
★お散歩の注意点★
・運動制限が必要な持病がある場合には獣医師の指示に従うこと
・体調が優れない日には無理せずお休みを
・外気と室内の気温差が大きい(目安としては差が10度以上ある)ときにはいきなり外へ出ずに玄関や庭先で気温差に慣らしてからお散歩へ
※特にシニア期のわんちゃんは要注意
・過度な運動は避ける
※自転車との平行走行によるお散歩はできれば避けましょう。
・季節・天候に配慮したお散歩を
※暑さだけでなく寒さにも注意を
朝晩ストイックにお散歩へ行くことはなかなか難しい場合もあるかもしれませんが、1日5分からスタートする、
せめて休日だけでもお外へ連れ出すなど、飼い主さんのライフスタイルの中で無理なく楽しみながら続ける方法を探してみましょう。
動物看護師
三浦 遥